
Visual Identity — №11
Ash
to Grape
火山灰の畑で育てる、ナチュールワインの醸造所のVI。「灰から、葡萄。」——土地と実のあいだを、一粒の中に描きました。
Brand
ナチュールワインの醸造所
Discipline
Visual Identity / Label Design
Scope
印・色・書体・ラベル3種・写真の調子
Based
Yamanashi
01Challenge
土地の味を、
一粒で見せる。
ナチュールワインは、畑の土をそのまま瓶に詰める酒です。この醸造所の畑は、火山灰の上にあります。
ワインのラベルは、葡萄の房・紋章・手書き文字であふれています。必要だったのは、灰の土地から実が育つという一つの事実を、一粒の形で言うこと。キュヴェが増えても崩れない、仕組みとしての印です。
02Design — 判断の記録
印は、一粒の葡萄の下半分が網点にほどけ、色が灰へ還っていく形です。
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実が、網点にほどける。
上は葡萄の紫の一粒。下へ行くほど網点が小さくなり、色は紫から灰へ移る。刷り物の網点という技法そのものを、土へ還る時間として使った。
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ラベルは「どこまで灰か」だけを替える。
灰・根・実の三種。網点にほどける位置だけを変え、ほぼ灰/半分/ほぼ実。キュヴェが増えても、比率を一つ決めれば新しいラベルが生まれる。
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紫は八%だけ。
灰白 55%・火山灰 25%・墨 12%・葡萄 8%。紫は一粒にしか使わない。キュヴェ名は Didot Italic、情報は細いサンセリフ、和文は明朝。
03What We Refused — 足さなかったもの
飾るラベルより、
還るラベル。
ナチュールらしさの記号を、あえて使いませんでした。
葡萄の房の絵房を描けば、どの醸造所のラベルにもなる。一粒に絞る。手書き風の文字自然派=手書き、という定型を外す。組版の精度で土地の静けさを出す。色の多いラベルキュヴェごとに色を替えない。灰の比率だけで描き分ける。
04Outcome — 立ち上がったもの
三本を並べると、灰に沈んだ一粒、半分ほどけた一粒、ほとんど実のままの一粒。ラベルの文字を読まなくても、同じ畑から生まれた兄弟だとわかります。
土地と実のあいだの時間を、一粒に閉じ込めること。それが、この印の役目です。
※架空のブランドを想定した作品です。写真は AI で生成しています。