色を選び直しても印象が変わらない。そういう相談をよく受けます。青を紺に替え、紺を黒に替え、それでも安っぽさが消えない。原因は色の選択ではなく、色の量にあることがほとんどです。
同じ紺でも、画面の八割を占めれば重く沈み、線一本ぶんだけ使えば緊張になります。色は、選ばれた瞬間ではなく、置かれた面積で意味を変えます。
配色パターンを集めるほど、ホームページは決まらなくなる
配色パターンの見本を並べて選ぶと、たいてい選べません。
見本は、正方形の色面が三つか四つ並んだ状態で美しく見えるように作られています。ところが実際のホームページは、余白と文字と写真でできています。色そのものが見えている面積は、想像よりはるかに小さい。見本の中で成立していた比率は、実際の画面には一度も現れません。
もう一つの理由は、見本には順位が書かれていないことです。どれが背景で、どれが文字で、どれが一度だけ使う色なのか。その順位が抜けたまま色だけを持ち込むと、全部を同じくらい使ってしまいます。
同じ強さの色が三つ並ぶと、画面は必ず散らかります。 散らかった画面を整えようとして、また新しい見本を探しに行く。これが、配色が決まらないときに起きている循環です。
配色で失敗するとき、選んだ色が間違っていることは、ほとんどありません。
間違っているのは、その色に与えた面積です。

