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ホームページリニューアルの進め方。作り直す前に、残すものを決める

ホームページリニューアルの進め方。作り直す前に、残すものを決める

ホームページのリニューアルの進め方は、制作会社を探すことから始まりません。最初の工程は、今あるサイトの中で何が効いているかを数え、残すものを先に決めることです。ここが空白のまま作り直すと、新しくはなっても、良くはなりません。

古びて見える、スマートフォンで崩れる、更新できない。きっかけは大抵その辺りにあります。どれも本当の不便です。ただ、そこから始めると、話は「今より新しくする」に流れます。新しさは目的にできません。三年後にはまた古びるものを、目的の場所に置いてしまうからです。

作り直したのに問い合わせが増えなかった、という話は珍しくありません。多くの場合、消してはいけないものが一緒に消えています。

ホームページリニューアルの目的を「新しくする」に置くと、必ず途中で迷う

ホームページリニューアルの目的は、外側ではなく相手側で決めてください。誰に、何を、どの順番で信じてもらうか。この一行が決まっていれば、途中の判断はほとんど自動的に決まります。

目的が「新しくする」だと、判断の基準が「かっこいいかどうか」になります。人によって答えが違う基準です。社内で意見が割れ、決裁が止まり、折衷案が積み上がり、最後は誰の趣味でもないものが残ります。

反対に、来てほしい相手が決まっていれば、迷った瞬間に立ち返る場所ができます。この写真は、その人が見て安心するか。この言葉は、その人が使う言葉か。この順番で、その人は最後まで読むか。判断が速くなるだけでなく、途中で人が代わっても答えがぶれません。

目的の書き方は一行で十分です。長い企画書は、書いた本人しか読み返しません。

進め方の第一工程は、効いているものを数えること

次に、今のサイトを一度、味方として見てください。全部が悪いということは、まずありません。

見るのは四つです。どのページが読まれているか。どこから来た人が問い合わせているか。どの言葉で検索されて辿り着いているか。そして、実際の相手に「見ました」と言われたのはどこか。数字で分かるものは数字で、分からないものは記憶で構いません。

ここで見つかったものが、残すものです。読まれている記事、名前を覚えられている一枚、電話で言及される一文。地味に見えても、それが今のサイトが積み上げた唯一の資産です。

作り直しの現場でいちばん多い事故は、この資産をURLごと消してしまうことです。ページの場所が変われば、検索から積み上げた評価も、他所から張られた紹介も、途中で切れます。見た目は良くなり、届く人は減ります。何を残すかを先に決めるというのは、精神論ではなく、この事故を避けるための工程です。

捨てるのは、ページではなく「例外」

減らすとき、多くの人はページ数を見ます。しかし重いのはページの数ではありません。ルールの例外の数です。

長く運用したサイトには、必ず例外が積もっています。このページだけ見出しが大きい。この告知だけ赤い。この一覧だけ並び順が違う。一つひとつは、その時の正しい判断でした。それが十も重なると、見る人は「このサイトには基準がない」と受け取ります。安っぽさは、たいてい装飾ではなく、この不揃いから来ています。

だから引き算の対象は、コンテンツではなく判断のばらつきです。見出しの大きさ、写真の距離、余白の取り方、ボタンの言い方。数を減らさなくても、揃えるだけでサイトは静かになり、静かになった分だけ格が上がります。

揃えると情報量が減ると思われがちですが、逆です。基準が一つになると、そこから外れた一箇所が強く見えるようになります。全部が主張している画面では、本当に見せたいものが埋もれます。強調は、揃った土台の上でしか効きません。

そのうえで、役目を終えたページは畳みます。ただし消すのではなく、行き先を用意して畳む。ここを丁寧にやるかどうかで、公開後の数か月が変わります。

いつやるか——古びた時ではなく、言うことが変わった時

リニューアルの時期を、年数で決める必要はありません。見た目の古さは、直す理由としては弱いものです。

本当の合図は三つあります。事業で言っていることと、サイトに書いてあることがずれた時。来てほしい相手が変わった時。そして、社内の誰も、そのサイトを人に見せたいと思わなくなった時。三つ目は数字に出ませんが、いちばん正直な合図です。

逆に、言うことが変わっていないなら、全面的な作り直しは要りません。写真を撮り直す、順番を入れ替える、言葉を短くする。それだけで見え方が変わることは、実際によくあります。作り直しは手段の一つであって、最初に選ぶ手段ではありません。

合図が来ていないのに作り直すと、直す理由が「見た目」しか残りません。そこから始まった話は、公開した翌月に「前の方が良かった気がする」で揺り戻されます。理由が言葉になっていないものは、後から誰にも守れないからです。

そして、時期を選べるなら、繁忙期の直前は外してください。公開直後の一か月は、必ず細かい直しが出ます。その時間が取れない時期に公開すると、直せないまま何年も残ります。

コーポレートサイトリニューアルの進め方も、順番は同じ

会社のサイトになると、関係者が増えます。部署ごとに載せたいものがあり、それを全部足すと、誰に向けたのか分からない一枚ができあがります。

順番を変える必要はありません。誰に信じてもらうかを一行にし、効いているものを数え、例外を揃える。増えるのは工程ではなく、合意を取る手間の方です。だからこそ、目的の一行を最初に紙にしておく価値があります。判断の場で強いのは、声の大きさではなく、先に決めてあることです。

社内の意見が割れた時は、好みで争わないでください。「その相手にとって、どちらが分かりやすいか」に問いを戻すと、たいてい答えは一つに絞れます。

制作会社へ渡す前に、三つだけ決めておく

要件を細かく書き切る必要はありません。決めておくべきは三つです。

一つ、来てほしい相手と、その人に最後にしてほしい行動。二つ、絶対に残すページと、その言葉。三つ、写真と文章を誰が用意するか。特に三つ目は、抜けたまま進むと必ず途中で止まります。デザインが仕上がっているのに中身が空のまま数か月、という止まり方をします。

逆に、色や書体や動きの指定は、先に決め込まない方がうまくいきます。それは目的から導かれる答えであって、条件ではありません。条件として渡すと、選択肢を先に潰すことになります。

この三つが決まっていれば、見積もりの精度も上がります。何を任せるかがはっきりしている依頼は、余白を含んだ金額になりません。

そして、決めた三つは短い紙にして残してください。関わる人が増えるほど、口約束は形を変えます。紙が一枚あるだけで、途中で入ってきた人も同じ場所から判断を始められます。

進め方は、順番の問題でしかない

ホームページのリニューアルの進め方をまとめると、こうなります。誰に信じてもらうかを一行で決める。効いているものを数えて残す。例外を揃える。役目を終えたものを、行き先付きで畳む。作るのは、その後です。

この順番を守ると、リニューアルは「作り直し」ではなく「続き」になります。積み上げたものを引き継いだサイトは、公開した日から強いままです。

新しくすることは、目的にはなりません。

残すものが決まった時に、ようやく作り始められます。

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作り直す前に、残すものを一緒に決めます

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