LP Examples

高級感のあるLP、
実例8つ。

解説の前に、実物を。

当方が方向づけから設計・実装まで手がけたLP・ブランドサイトの
ファーストビュー8点。すべて実際に公開されているページです。

— First View / Measured / Tokyo —

高級感は、装飾の量では決まりません。決まっているのは最初の1画面——スクロールされる前の、たった一度の印象です。

このページは、その1画面だけを8件分並べたものです。あわせて、各画面の平均輝度・暗部の面積・彩度を実測して添えました。感覚で語られがちな「高級感」が、どこで作られているかを数字で見るためです。

This page 実物を見る。8件のファーストビューと、その実測値。
Read なぜそう作るのかを読む — 高級感のあるLPデザインは、どこで決まるのか
Works 案件としての全体を見る — 制作実績
Chloe Harper — 高級感のあるLPの実例:画面の97%を暗部にしたファーストビュー
01 — Fashion Photography

Chloe Harper

画面の97%が暗部。見えているのは、光の当たった肩と襟の稜線だけです。文字を大きくするのではなく、明るい面積を小さくすることで視線の行き先を一箇所に決めています。高級感は「足す」ではなく「見せる面積を削る」で出る、という一例。

First view — measured
平均輝度9/255
暗部の面積97%
彩度の平均25%
Noah Veil — 高級感のあるLPの実例:中間調を広く取ったファーストビュー
02 — Editorial Portfolio

Noah Veil

8件のなかで最も明るい(平均輝度91)。黒で締めるのではなく灰の中間調を広く取り、歩く人影のブレだけを動きとして残しています。彩度12%=ほぼ無彩色。色を抜いても軽く見えないのは、被写体との距離を遠く取っているためです。

First view — measured
平均輝度91/255
暗部の面積33%
彩度の平均12%
Mireille Kazan — 高級感のあるLPの実例:寒色の面を広く取ったファーストビュー
03 — Brand Site

Mireille Kazan

8件で最も彩度が高い(45%)のに、派手には見えません。効いているのは色数ではなく面積配分です。冷たい青の面を広く取り、温度のある色は衣の一点だけに残している。色を使う場合でも、置く面積を決めれば静けさは保てます。

First view — measured
平均輝度42/255
暗部の面積63%
彩度の平均45%
Yoin — 高級感のあるLPの実例:彩度6%のほぼモノクロなファーストビュー
04 — Fragrance

Yoin

彩度6%=ほぼモノクロ。明部として残したのは、瓶の金属光沢のハイライトだけです。香りという写せないものを、色ではなく反射の少なさで語っている。商材の写真が弱いときほど、色を抜いて質感に寄せたほうが単価は高く見えます。

First view — measured
平均輝度19/255
暗部の面積93%
彩度の平均6%
HALF LIGHT — 高級感のあるLPの実例:白地に写真1点だけを沈めたファーストビュー
05 — Portfolio Site

HALF LIGHT

8件で唯一の白地(平均輝度203)。「高級感=暗い」が思い込みであることの反証です。地を紙の色にして、写真1点だけを黒く沈めている。落差の作り方が他の7件と逆向きで、結果として得られる静けさは同じ水準にあります。

First view — measured
平均輝度203/255
明部の面積81%
彩度の平均3%
Julien Rozier — 高級感のあるLPの実例:彩度を落とした花のファーストビュー
06 — Floral Installation

Julien Rozier

花を扱いながら彩度16%。色を抜くと、形と枯れの質感が前に出ます。見出しはセリフ体の大文字で画面中央に置き、写真の上へ直接乗せた。花=華やかという素直な処理を捨てたところに、扱う人の格が出ます。

First view — measured
平均輝度47/255
暗部の面積53%
彩度の平均16%
100年の自分史 — 高級感のあるLPの実例:暗部95%の地に縦組みを立てたファーストビュー
07 — Editorial LP

100年の自分史

暗部95%の地に、金の一行を縦組みで立てています。日本語の縦組みは、それだけで読む速度を落とす装置になる。BtoCのサービスLPでありながら、1画面目に価格も申し込みボタンも置いていません。急がせないことが、そのまま格になります。

First view — measured
平均輝度20/255
暗部の面積94%
彩度の平均32%
Drama Maker — 高級感のあるLPの実例:問いの4行を置いたファーストビュー
08 — Organizational Branding

Drama Maker

1画面目に置いたのは、主張ではなく問いです。木目の温度を左下だけに残し、残りを闇へ落として、読ませたい4行に視線を集めている。法人向けのサービスでも、実績数値を先に出さないほうが「選ぶ側」に見えます。

First view — measured
平均輝度30/255
暗部の面積83%
彩度の平均31%
What the numbers say

8件を並べて、共通していたこと。

1. 「暗ければ高級」ではない。効いているのは落差。

平均輝度は9から203まで割れました。明るさの水準は揃っていません。揃っているのは偏りのほうです——8件中7件は画面の33%以上が暗部に寄り、残る1件は81%が明部に寄っている。中間調で埋めた画面が1つもない、というのが実測の結論です。

2. 色で語っていない。8件中7件が彩度32%以下。

彩度の平均は3%から45%。上限の1件を除く7件が32%以下に収まりました。色を増やして情報を足すのではなく、色を抜いて質感を残す方向に振っている。素材写真の質が単価に直結するのは、この設計を選んだ結果です。

3. 1画面目に、価格も実績数値も申し込みボタンも無い。

8件すべてに共通します。売る気がないのではなく、順番の問題です。何を扱う人なのかが伝わる前に条件を出すと、読み手は価格だけで比較を始める。比較させる場所は、感じさせる場所より後ろに置いています。

自分のLPで確かめる、3つの数字。

  1. 自分のLPを開いてスクロールせずにスクリーンショットを撮る(これが読み手の見ている全部です)。
  2. その1枚の平均輝度を見る。100〜160の中間に収まっているなら、落差が作れていない可能性が高い。
  3. 彩度の平均を見る。40%を超えているなら、色が情報として働きすぎています。1色減らせるかを先に考える。

計測=2026年8月8日。掲載しているのは各サイトのその日のファーストビュー(1280×800で表示した可視領域)です。平均輝度はグレースケール0–255の平均、暗部は輝度40未満、明部は輝度200超、彩度はHSVのS平均。実物は更新されるため、現在の数値とは異なる場合があります。

世界観を、
かたちに。

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